浴室開きドアを浴室折れ戸に交換。カバー工法にてドアが開く向きを反対に変える方法をご紹介

アパートのオーナーさんから、脱衣室側に引いて開く浴室ドアを浴室側に開く浴室折れ戸に交換したいというご依頼を受けて工事してきました。もしかすると、そのようにドアが開く向きを反対に変えたいと考えられている方もいらっしゃるのではないか、と考えて、浴室ドアの開く向きを反対にすると、どういう感じになるのかご紹介していきます。

浴室ドアの開く向きをカバー工法で反対に変える方法を写真付きで解説

交換する浴室ドアはYKKドアリモ浴室ドアです。開きドアから折れ戸のドアになります。

①既設ドアを外す

まずは既設ドアを外します。既設ドアのアームストッパー、丁番ビスを外すとドアは外れます。ストライク金具なども新設枠に干渉する場合は取り外しておきます。

②水平、垂直、対角寸法を揃えて新設枠の建て付けをチェック

新設枠を既設枠に仮付けします。排水効率のため排水側に床が傾いているのですが既設枠も一緒に傾いているため、新設枠の下にスペーサーを入れて新設枠は水平にしました。

開く向きを変えない場合は、既設枠の戸当り枠が垂直の基準になり新設枠が当たる形になるのですが、開く向きが変わるので、普段より新設枠を小さくオーダー作成して戸当り枠には新設枠のフィンを当てて嵌めていきます。なので浴室ドアの開く向きを変える工事をする場合は、内付けサッシであるLIXILの浴室中折れドアSF型か、YKKドアリモ浴室ドアが扱いやすいです。

室内側からみると、新設枠と既設枠の間に隙間があります。本来であれば戸当り枠に新設枠が当たる為隙間はでません。その隙間にスペーサー材を入れ込み、枠取り付けビスを打ち込んでも枠が動かないようにします。隙間は後でコーキングします。

③新設枠のビス穴を拡張する

浴室ドアの開く向きを反対にする工事は、本来メーカーが想定している工事ではありません。発注寸法も現場に合わせて独特になります。なので、付属のビスでは既設枠に届きません。そして、長いビスを使用するとビス頭は大きな物がほとんどですから、ビス頭の大きさが合わないためビス頭が浮いてしまいます。このまま取り付けてしまうと、扉の開閉の際にビス頭に干渉して不具合を起こします。そこで、既設枠ビス穴にビス頭がすっぽりはいる大きさドリルを当てて窪みを作ります。

良い感じになりました。

④枠、浴室ドアの取り付け

枠、浴室ドアの取り付けを行います。浴室ドアは吊元が変えることができます。方法は簡単で、YKKドアリモ浴室ドアでは戸車を左右入れ替えるだけです。LIXIL浴室中折れドアSF型では、吊り車と戸車の両方を左右入れ替えます。そうして入隅になっている側といいますか、壁に近い方を吊元にします。

⑤新設枠と既設枠の間をコーキングする

既設枠と新設枠の間の隙間をコーキングします。接着と防水のためです。コーキングした箇所がカビにくいように、防カビ用コーキング材を使用しています。

⑥ハンドルを付けて最終開閉チェック

浴室ドア本体にハンドルを付けました。開閉チェックをして、閉まり具合はどうか、換気扇を付けても負圧の影響で浴室ドアが勝手に開くことはないかなどみていきます。もし換気扇を付け浴室ドア閉まりづらいようであれば、ラッチを調整してドアの締まりを強くします。以上で浴室開きドアの向きを反対にする工事が完了です。

まとめ

浴室開きドアの向きを反対にする工事方法をご紹介しました。浴室ドアの開きを反対にしたいという方や、浴室開きドアを中折れドアにしたらどんな見た目になるかな、など気にされている方にとっては、写真や工程を見ることでイメージが湧いたのではないかと思います。

今回は浴室開きドアを中折れドアにしましたが、浴室ドアの開く向きを変えつつ開きドアにすることも可能です。ただし、中折れドアの方が浴室のスペースを広く保てます。今回の工事では、アパートのオーナーさんもそう考えて開きドアタイプから中折れドアの交換を依頼して頂きました。

同じような状況の方がいらっしゃいましたら、この記事を参考にしてみて頂けますと幸いです。

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