お風呂の換気扇を付けると浴室ドアが勝手に開く理由は？調整方法と、負圧に強い浴室ドアをご紹介します。

お風呂の換気扇を付けると浴室ドアが勝手に開くことはありませんか？

よく、お客様から浴室扉が勝手に開いたり、閉めるときに抵抗感があり閉まりづらいとご相談を頂きます。なので、お客様に、浴室ドアの開閉写真や、浴室ドアが勝手に開くようすを動画で撮って頂き、当店公式ラインやメールアドレスに送って頂くのですが、決まって換気扇が付いてあります。

換気扇を付けると浴室ドアが勝手に開く理由

こちらの写真のように、何故換気扇を付けると浴室ドアが勝手に開くのか、また、閉まりづらくなるのか、と言いますと、浴室のような密閉された空間で換気扇を回すと、当然ですが室内の空気を排出する力が働きます。そうすると浴室扉に負圧が働き勝手に開くという訳です。特に浴室に窓が設置されていないユニットバスや、窓を設置していても、気密性が高い内倒し窓などの場合は、負圧がダイレクトに浴室扉に働きます。

反対に気密性の良くない引き違いのアルミサッシ窓が付いている場合、アルミサッシの僅かな隙間から空気の出入りが可能ですから、負圧が働きにくくなります。

浴室ドアによっても負圧の影響を受けやすいドアと受けにくいドアがある？

実は、浴室ドアによっても負圧の影響を受けやすいドアと、受けにくいドアがあります。これは、浴室ドア交換の際に、後から後悔しない為にも重要な内容です。

例えば、浴室ドアを交換する機会があるとします。浴室ドアも使用して20年も経っていると、浴室ドアは廃盤になっていることもあり、浴室ドア本体のみの交換は難しいことがあります。その際は、浴室ドアをカバー工法やアタッチメント工法によって交換することになるでしょう。その際に、浴室ドアの種類が負圧の影響を受にくいドアだった場合、新しい浴室ドアが負圧の影響を受けやすい浴室ドアになるとどうでしょうか？

今までは換気扇を回して浴室ドアが勝手に開くこともなければ、コォーという音もしなかったのに、どういう訳か新しい浴室ドアに交換してから、浴室ドアが勝手に開くようになった、コォーという音も気になる、という事になりかねません。

何故、浴室ドアによって受ける負圧の影響が違うのか、その違いについてご説明します。

負圧の影響を受けやすい浴室ドアの特徴

負圧の影響を受けやすい浴室ドアの特徴は、浴室ドアの通気口（ガラリ）の大きさによります。

例えば、LIXILの浴室中折れドアSF型を写真でみてみましょう。

↑の写真は、当店がLIXILの浴室ドアをLIXILの浴室ドアにカバー工法で工事した際の写真です。通気口は設けられていますが、一目みて通気口がどこか分かりますか？恐らく、すぐに気づく方は少ないのではないでしょうか。それほどに通気口は小さいです。

では、YKKドアリモの浴室ドアをみてみましょう。

↑当店がTOTOの浴室ドアからYKKの浴室ドアにアタッチメント工法にて交換した際の写真です。

明らかに通気口（ガラリ）が大きいことが分かります。なぜLIXILではなくYKKのドアリモ浴室ドアにしたかというと、ユニットバスで窓もなく、浴室も広くない為、ダイレクトに負圧の影響が浴室ドアに影響されると考え、通気口が大きいYKKの浴室ドアが良いだろうと考えた為です。

なぜそう結論づけたかとお話しすると、実際3年ほど前ですが、マンションの窓のないユニットバスの浴室ドアをカバー工法でLIXILのSF型浴室ドアに交換したことがあります。その際は、換気扇を付けたとたん、負圧の影響を受けて浴室ドアが自然に開き、コォーという音が鳴りました。小さい通気口から音がする訳です。空気の出入り口が小さい為に起こる笛と一緒の現象ではないのかと考えました。そこで、YKKの浴室ドアを手配し、YKKドアリモ浴室ドアをカバー工法で交換すると、換気扇を付けても浴室ドアは勝手に開かず、音もしなくなった訳です。

誤解を恐れずお伝えすると、LIXILが良くなくてYKKが良いなどと言いたい訳ではありません。

↑別の記事にも書いていますが、YKKでないと綺麗に納まらないと判断とする場合もあれば、LIXILでないと綺麗に納まらないと判断する場合もあるからです。そのうえで、浴室の窓があるかないか、窓が小さいか大きいかなどで負圧の影響も加味して、様々な観点から浴室ドアのメーカーや、交換方法を考慮しているだけなのです。